なぜこのように30代の就職放棄が増えたのか、政府の説明が明快ではなかった。 「30代雇用率と経済活動参加率は全般的に良好な方だが、非経済活動人口の中で育児·家事部門が減り『休んだ』に分類される人員が増える傾向だ」
この発表を解釈すると、以前は30代の非経済活動(就職·失業でもない休み·以下、非経済活動)人口の相当数が結婚と出産、育児などにより休職した事例だ。
ところが最近はこういう「理由のある」休んだら人口まで減っている。 結婚も先送りし、繰り返される求職活動に疲れて倒れる30代が増えているという意味だ。
この部分で「しまった」と思った。 そう、忘れていた。 十数年前から言論に埋め尽くされていた「88万ウォン(非正規職1ヶ月月給)世代」「三浦(恋愛·結婚·出産放棄)世代」「五浦(家·就職まで放棄)世代」と呼ばれたその青年たちが今30代を過ぎている。
1980·1990年代生まれの彼らは熾烈な入試競争を勝ち抜いて大学に進学した。 良い職場を期待したが、狭くなる正規職就職の敷居に驚愕し、スペック積み戦争を行った。 就職後は一般勤労所得では親世代が成し遂げた富の経路についていけない現実。 30代になった彼らの生存闘争を私たちは「ヨンクル·ビクトゥ世代」と自嘲して慰める。
韓国に先立ち日本は約10年前に500万人に肉迫する20·30代の非経済活動人口急増を体験した。 パラサイト·シングル(寄生族)、引きこもり(ひきこもり)、サトリ(達観)などと呼ばれた世代だ。 当時、日本で出版された「無業社会」は彼らを「青年無業者」と特定し「一度職場を失ったり適時に就職できなかった人々が状況を打開できない悪循環に陥っている」と警告した。
学界では、この絶望の螺旋構造を烙印効果(scarring effect)と呼ぶ。
使用者は採用過程で「就職未経験者」を相対的にあまり好まず、求職者はこういう偏向にさらに落胆し、結局求職を放棄する。
国家データ処統計の中で33万4000人の「30代休んだ」は私たちも日本式「無業社会」経路に似ていき「烙印効果」に疲れていくのではないかと心配を大きくする。
勤労現場で知識と経験の「スポンジ」の役割をする30代が非経済活動人口に大きくなるということは、労働の「能力蓄積」はしごが共に壊れていることを意味する。
良質の働き口で若くて有能な人材が新しい技術と知識が蓄積されない企業と産業は持続できない。 国富の創出と韓米安保協力の成長エンジンに浮上したK朝鮮がそうだ。
今、中国より優れた船を作る巨済と蔚山の高熟練人材が大挙引退する時点で、これに代わる力量のある後輩世代が空っぽになっている。 半導体、電気電子、モビリティ、バイオなど分野別の主力企業ごとに似たような宿題を抱えている。
ルイス·キャロルの童話「鏡の国のアリス」(不思議の国のアリス続編·1871年)を見ると、未知の丘で道に迷った主人公アリスの手を握って赤い女王が走り出す。
ところが、アリスがいくら熱心に走っても周辺の風光は変わらずそのままだ。
「ここでは同じ場所を守るためには走り続けるしかない。 他の所に行きたいなら、少なくとも2倍はもっと速く走らなければならない。 早く、もっと早く」(赤い女王)
力いっぱい走ったが、さらに一歩踏み出したと認知することも難しい世の中。
童話の中の不条理が大韓民国「30代休んだ」統計に現実としてにじみ出ている。
[李在哲(イ·ジェチョル)論説委員]